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2021年7月24日更新
潤滑油販売 回復基調 5月受注好調29・4%増 需要家生産上向きで
前々年比8.9%減まで戻す

 潤滑油販売量の回復が目立っている。経済産業省の集計によると、自動車用と工業用、船舶用を合わせた5月の販売量(製造業者と輸入業者の消費者・販売業者向け実績)は17万2599キロリットル、前年同月比29・4%増加した。前年実績を上回るのは2月から4カ月連続。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ前年の反動増だが、2019年同月比でも8・9%減まで戻している。自動車工業や鉄鋼・非鉄金属工業などにみられる生産の上向きを映して伸びた。
 潤滑油需要に影響する自動車メーカーの5月の国内生産は、ダイハツ工業と日野自動車を加えたトヨタ自動車グループ合計で66・4%大幅に増加し、3カ月連続で前年実績を超えた。本田技研工業は49・8%減と2カ月ぶりに前年を下回ったが、日産自動車は16・1%増加した。
 需要家企業の動向を背景に潤滑油専業メーカーからは、5月の業況について「大口顧客からの受注が継続している」「取引先の業界により濃淡があるが、全体的に回復傾向」といった声が聞かれる。
 自動車用は合計で5万9333キロリットル、20・4%増加し、6万キロリットル近くまで戻した。3月から3カ月連続で前年実績を上回ったが、2019年同月比では10・8%減となる。
 ガソリンエンジン油は2万7282キロリットル、15・4%2ケタ台で増加し、3カ月連続で伸びた。農業用や建設機械用などを含めたディーゼルエンジン油は1万6281キロリットル、7・2%増。2020年12月から6カ月連続で前年実績を超えた。
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