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2019年9月21日更新
移動給油所の広域派遣実現ー兵庫県石商、台風被害千葉SS応援

停電に見舞われた千葉県のSSに設置し、給油活動を行う「どこでもスタンド」
 タンクローリー直結型の移動式燃料給油機「どこでもスタンド」が、台風15号で被害を受けた千葉県に出動した。これまで静岡県や兵庫県で過疎地での利用や災害時を想定した実証実験に取り組んできたが、今回初めて被災現場で実際の給油活動を実施した。
 どこでもスタンドは燃料卸販売・配送企業の横田瀝青興業(兵庫県姫路市・横田勝好社長)が、東日本大震災時の燃料支援の経験を生かして開発。計量機とローリーを直結して給油できるため、移動式の臨時給油所をどこにでも安全に設置できるのが特徴だ。
 千葉県を襲った台風15号は長期の停電をもたらし、多くのSSを営業停止に追い込んだ。こうした事態を受け2月に緊急時対策の一環でどこでもスタンドの実証実験を行った経験をもつ兵庫県石油組合(内芝知憲理事長)が燃料供給支援を決断。横田瀝青興業にどこでもスタンドの運営を委託し、同社が引き受けたことで広域応援が実現した。
 夜を徹して運び込んだどこでもスタンドは、自家発電機を設置した「住民拠点SS」が周辺にない山武郡芝山町のたけなか芝山一本松SS(出光系)に設置。ローリーに積載してきたガソリン(5キロリットル)を14日に一般車両に給油した。
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