2025年12月23日更新
米タイトオイル企業買収 石油資源開発 過去最大2000億円 生産量7万5000㌭/日に倍増
オペレーター担い事業拡大
石油資源開発(JAPEX)は、約13億㌦(約2020億円)で米国のタイトオイル・ガス開発企業を買収すると決めた。買収額は同社として過去最大。同社全体の石油・天然ガス生産量は原油換算で約2倍の約7万5000㌭/日、確認埋蔵量は約3倍の約2億8000万㌭/日に増加し、米国では初めてオペレーター(操業主体)案件に進出する。
今後もオペレーターを担うタイトオイル・ガス資産の取得を進め、米国での事業拡大と持続的な利益確保を図る。
現地法人を通じて「バーダッド・リソーシズ・インターミディエイト・ホールディングス」(VRIH)の全持ち分を取得する。取得時期は2026年2月末を予定し、資金は自己資金と借入金を充てる。今月18日に取締役会での決議と、現地法人とVRIH親会社との売買契約締結を行った。
VRIHはコロラド州北東部から一部ワイオミング州南東部にまたがる「デンバー・ジュールズバーグ盆地」で、オペレーター案件を含む資産を保有。現在の生産量は約3万5000㌭/日という。
油ガス生産比率は軽質原油が49%、天然ガス液(NGL)が24%、天然ガスが27%。生産中、開発予定の坑井はいずれも1000本以上にのぼる。生産物は米国内の卸売事業者に販売している。
2025年12月22日更新
SS、石油卸売、燃料小売、潤滑油・グリースを指定 1〜3月セーフテ ィネット保証5号 経産省対象業種決定
経済産業省は、全国的に業況が悪化している業種の中小企業・小規模事業者の資金繰りを支援する「セーフティネット保証5号」の2026年1月1日〜3月31日までの指定業種を公表した。
石油業界関係ではガソリンスタンド(SS)や石油卸売業、燃料小売業(SSを除く)、潤滑油・グリース製造業(石油精製業によらないものに限る)を前回に続き指定。指定業種は11業種減少し552業種となった。
セーフティネット保証5号は通常の保証限度額とは別枠で、信用保証協会が指定業種の中小企業・小規模事業者が金融機関から融資を受けた額の80%を保証する。 指定業種の事業者が支援を受けるには売上高、創業者、原油高、利益率の各要件基準に該当する必要がある。
例えば売上高要件では指定事業のみ(兼業含む)を行い、中小企業者全体での最近3カ月の売上高などが前年同期比で5%以上減少していることなどの条件を満たすことを求めている。
2025年12月19日更新
全油種1円50銭げ 自社算定=実質改定 補助増額完了で 元売3社仕切り
ENEOS、出光興産、コスモ石油マーケティングが系列販売業者に向けて打ち出した18日から24日出荷分の石油製品仕切価格は、3社とも前週比㍑1円50銭の下げとなった。ロシアとウクライナの和平交渉進展期待などを背景に、原油価格が下げ進んだ。旧暫定税率廃止に向けた政府の補助増額措置は前週で完了している。補助支給額はガソリン25円10銭、軽油17円10銭、灯油・A重油5円で変わらず、当週以降は元売が打ち出す仕切り改定がそのまま実質仕切りになる。元売仕切りが下がるのは2週ぶり。実質仕切りの下落はガソリンが4週連続、灯油・軽油・A重油は2週ぶりになる。
ENEOSは17日、18〜24日分に適用するガソリン、中間留分の「基準価格」を系列特約店に通知した。特約店筋によると、ガソリン・軽油、灯油・一般A重油・LS(低硫黄)A重油の全油種が前週比で㍑1円50銭の値下げだった。
原油コストは8週ぶりに1円超低下した。為替相場は円安ドル高に振れたが、原油相場が反落した格好だ。原油相場は算定期間後半にかけて軟化。ロシアとウクライナの和平が進展するとの期待や、供給過剰に対する懸念などが押し下げた。
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