2025年12月09日更新
北海道ガス事業、北電に譲渡 石油資源開発2026年度310億円で
石油資源開発(JAPEX)は、北海道のガス製造・販売・導管(パイプライン)事業を北海道電力に譲渡すると決めた。譲渡予定時期は2026年度で、譲渡価額は310億円。石油・天然ガスの探鉱・開発・生産(E&P)事業への注力を目的に事業ポートフォリオを見直した。
3日に取締役会の決議と北電との契約締結を行った。勇払LNG受入基地・勇払LNGプラント(苫小牧市)や、苫小牧市から北広島市をつなぐ約94㌖のパイプラインは譲渡対象となる。
ガス製造・販売事業では同社が操業する勇払油ガス田(苫小牧市)で生産した天然ガスや勇払LNG受入基地で受け入れたLNG(液化天然ガス)について、パイプラインやタンクローリーで道内の顧客に供給。ガス導管事業ではパイプラインで顧客のガスを輸送する託送供給サービスを提供している。
2025年3月期(2024年4月〜2025年3月)の売上高は98億6000万円で、連結業績の2・5%を占める。
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2025年12月08日更新
兼松とバイオ混合燃料供給 出光 国内初、外航船向け 2026年3月までに5000㌧
出光興産は兼松(本社東京都千代田区)と協業し、外航船向けにバイオ混合燃料の供給を始めた。国内元売初の取り組みで、兼松油槽小倉油槽所(福岡県北九州市)の製品タンクや海上出荷設備を活用し、重油にFAME(脂肪酸メチルエステル)を混合した燃料を川崎汽船などの海運会社に供給していく。
出光が重油を供給し、兼松がEU(欧州連合)基準を満たしたFAMEを調達する。燃料の貯蔵・混合・品質確認は兼松油槽が行い、出来上がったバイオ混合燃料を出光が調達して船舶に供給する。内航船向けも含めて、2026年3月までに5000㌧の供給を目指す。
今回のバイオ混合燃料について出光と兼松は、サプライチェーン全体で持続可能な原材料を使用していることを証明するISCC認証を取得した。通常の船舶燃料にくらべて約20%の温室効果ガス削減効果が見込めるという。
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2025年12月05日更新
バイオ燃 料連産品 「BHO」を実証実験 来春、重油代替の適正確認 三菱商事エネルギー
三菱商事エネルギーは、バイオ燃料(脂肪酸メチルエステル=FAME)製造時の連産品「バイオヘビーオイル」(BHO)について、重油代替燃料としての適正を確認する実証実験を行う。従来のバイオ燃料よりも安価なCO₂(二酸化炭素)排出削減対策として利用促進を目指す。
実証実験は建設・舗装資材製造販売の世紀東急工業(東京都港区)、アスファルト・コンクリートプラント製造の日工(兵庫県明石市)と共同で実施する。日工の本社研究施設のアスファルトプラント用バーナーでBHOを燃焼させ、大気汚染防止法に準じた煤塵(ばいじん)などの試験や燃焼安定性の確認を行う。
実施時期は2026年3月を予定。BHOは今年1月に特約店の東洸ホールディングス(熊本市中央区・石原裕士社長)とともに設立した「バイオエネルギー九州」(熊本市西区・石井達志社長)から調達する。将来的にはアスファルトプラント以外での利用も検討する。