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2023年6月21日更新
豪州リチウム事業 出資比率15%に引き上げ 出光蓄電池需要に対応

探鉱が進むプロジェクト
 出光興産は、オーストラリアでリチウム事業を推進するデルタリチウム社(本社パース)への出資比率を2・3%から15%に引き上げた。EV(電気自動車)用途をはじめとする蓄電池需要の拡大に向けて、地政学的に安定した豪州でリチウム鉱石の生産・供給安定化に力を入れる。
 出資額は1月に行った初期出資(500万豪㌦)と合わせて5300万豪㌦となり、豪州の子会社、出光オーストラリアが設立した出光ミネラルズオーストラリアを通じて出資した。
 デルタリチウムは西オーストラリア州で、二つの探鉱プロジェクトを進めている。昨年10月には一方のプロジェクトで、リチウム鉱量12・7Mt、品位1・2%のJORC資源量を公表した。現在はリチウム鉱石採掘の事業化を検討しており、増資によって採掘と開発をさらに進める。
 出光は約40年、豪州で石炭鉱山開発を行ってきた。足元では脱炭素化の流れを受けて縮小する一方、同国で事業を行ってきた経験を生かし、再生可能エネルギーの普及・拡大に必須とされるレアメタル事業への進出を図っている。
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